柔軟性のあるフィルム基板などの上に直接電子回路を印刷するプリンテッドエレクトロニクス技術(PE)は、ディスプレイ、太陽光電池、RFIDタグ、センサーなど、幅広い分野で応用されている。
印刷機メーカー大手の小森コーポレーションは、その高効率性、軽量性、フレキシブル性から次世代太陽電池として注目されているペロブスカイト太陽電池の量産化に向け、大面積で均一な超薄膜を高速かつ精密に形成する技術の開発を推進する。具体的には2025年度後半にも同社の「PE要素技術開発センター」の試験ラインを拡充し、①スリットダイコーター②ロールコーター③スクリーン印刷――の3種類のコーティング技術への対応を可能にするとともに、2種類の乾燥機を導入してより高度なプロセス条件の検証が可能な体制とする。

また同社の子会社であるセリアコーポレーションは、すでに薄ガラスやフィルムへの均一な薄膜形成技術を確立しており、ペロブスカイト太陽電池の製造プロセスの最適化を進めている。
同社は「共同開発やテストをご検討の際はぜひお問い合わせください」とコメントしている。