松井色素化学工業所は2025年秋にも、リコー製DTFプリンター「RICOH Pro D1600」の販売を開始する。周辺機器とのインテグレーションも同社が行う。

DTF 方式は、フィルムにインクジェットで印刷した後、ホットメルトと呼ばれるパウダーを塗布することで、さまざまな素材に転写可能な転写フィルムを作成する印刷手法。綿、ポリエステル、混紡生地など多様な生地に対応できる点が特徴で、従来のスクリーン印刷方式に比べて製版工程が不要なため、小ロット・多品種生産や短納期といったニーズにも柔軟に対応でき、テキスタイル業界で急速に注目を集めている。
「RICOH Pro D1600」は毎時最大20平方メートルの印刷速度により、大量生産にも対応、ホワイトを含む3基のインクジェットヘッドを搭載し、最大1200dpi の解像度で鮮明な印刷ができる。最大1300mm幅のフィルムロールに対応し、多様なサイズの印刷に柔軟に対応。ポリエステル、ナイロン、レザー、コットン、混紡素材など、幅広い素材に転写可能である。
DTF方式の印刷に必要なシェイカー、フィルム、パウダーなどは、松井色素化学工業所が開発・供給を担当し、DTFシステムソリューションとしてのインテグレーションを行う。専用のDTF用シェイカーシステムに加え、幅1200mmに対応するカッターシステムも同時に発売し、印刷から乾燥、フィルムのカットまで対応するソリューションとして展開される。リコージャパンでの取り扱いの予定はない。