【話題】電子書籍専用端末の価格が4万円台に迫る

Amazonは2025724日にカラーディスプレイの電子書籍専用端末「Kindle Colorsoft」を39980円で発売した。最大8週間続くバッテリー、目に優しい反射を抑えたディスプレイなど従来のkindleの特長を生かしているが、4万円に迫る高価格と、そもそも電子書籍以外のマルチタスクが可能なiPadなどのタブレットで十分なのではないかという疑問が残る。

Amazonは2011年、Androidベースのカラーディスプレイタブレット「kindle Fire」をすでに発売している。また2012年に発売された「kindle Paperwhite」は7980円だった。電子書籍ブームのころにくらべて、エントリーユーザーが手を出しにくいデバイスになった感がある。

こうした疑問に応えるかたちでAmazon716日、「デバイスの通知に関するアンケート調査」を発表した。要旨、リラックス手段として「読書活動(本・マンガ)」を選んだ人のうち、約4人に1人が、通知によって気が散ることがあると回答したとし、「デバイスの通知は集中力を低下させ、ストレスの原因となり、読書の時間を妨げます。脳と心を休めるためには、意識的に通知から解放される時間が必要です。実際に、通知を制限することで、ストレスが減り幸福度が高まるという研究結果も報告されています。以上の理由から、通知による集中力低下やストレスから脳を守り、質の高い読書体験とリラックス習慣を実現するためには、読書だけに集中できる環境を提供してくれる『読書専用端末』は有効な選択肢といえるでしょう」と結論づけている。

マルチタスクが可能なタブレットか、没入感の得られる電子書籍専用端末か、価格帯も含めて、印刷・出版業界においても動向が注目される。

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