
【2026年2月17日】
総崩れのようで、光明が見えた感もある▼2025年の紙の出版市場は、ついに1兆円を割った。雑誌が前年比10.0%減、うちコミックス(単行本)が同約15%減で、漫画のデジタルシフトは止まりそうにない。といっても電子コミックの伸び率も同2.9%増と鈍化しているのだが▼その中で紙の書籍が同2億円増とわずかながら4年ぶりに前年を上回った。『国宝』(朝日出版社)が紙/電子トータルで200万部を突破するなど後半にヒット作が相次いだ▼書籍の返品率も31.9%と1975年以来の低い水準で改善が進んでいる。オフセットの小ロット化のほかに、デジタル印刷のショートラン、いわゆるDSRが進んでいるためだ。大日本印刷の幹部は当紙の取材に「数年後はすべてDSRに切り替わるイメージを持っている」と打ち明けた▼オフセット印刷/デジタル印刷の派閥に分かれて争う時ではない。映画のメガヒット、作者の追悼特集、思わぬブームなどで、書籍が瞬時に、大量に必要な時もある。サステナブルを重んじつつ、最適な供給体制は何かというのを議論していかなければならない。「今が売れ時」という時に、絶版・在庫切れというのはなんとしてでも避けたい(光山)














