日本近代活版印刷の父・本木昌造(18241875)の遺徳をしのび、長崎県印刷工業組合・本木昌造顕彰会では毎年命日である93日に墓参・法要を行っている。百五十回忌にあたる202593日には、本木昌造の墓参・法要を行うとともに、記念講演会や博物館見学会を行う。

本木昌造は、江戸末期(1824年)に長崎に生まれ、オランダ通詞の家である本木家の養子となり、稽古通詞となった一方で、製鉄・造船・航海などで業績を残している。なかでも活版印刷における業績は燦然と輝いており、ガンブルの指導のもと「蝋型電胎法」による和文鋳造活字の製造に成功、その後活版印刷業として「長崎新塾活版製造所」を設立、大阪・東京・横浜に支所を設け、民間印刷業の礎を築いた。

長崎市内にある「近代活版印刷発祥之地・新町活版所跡」の碑(光山撮影)

このような印刷産業における偉業をたたえ、日本印刷産業連合会は9月を「印刷の月」とし、印刷業界をアピールしている。

93日当日は、長崎歴史文化博物館で大串誠寿・芸術工学博士(九州大学)による記念講演と「活版印刷が日本を変えた~長崎の偉人・本木昌造~」展見学会が、大光寺で墓参・法要が、お斎が稲佐山観光ホテルで行われる。

本木昌造顕彰会記念事業リーフレットはこちらから。

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