
2000年の約1400台から2024年には約700台と半減したオフ輪に代わって、印刷業界の主役は再びオフセット枚葉機となった。毎時2万回転も可能となったオフセット枚葉機は、用紙厚においても用紙サイズにおいても汎用性が高い。次世代印刷機といわれたインクジェット印刷機は想定よりも伸びず、150部を毎時24ジョブこなす大型多色オフセット枚葉機が極小ロットでも活躍している。
各メーカーとも商業印刷の不振とパッケージ印刷の堅調を背景に、薄紙から白板紙・G段までをこなす商業/パッケージ兼用を打ち出している。これにより、商業印刷会社のパッケージ印刷への進出、すなわち「パッケージ・シフト」が潮流になると考えられる。
紙器印刷は実は概して利益率が低いといわれる。抜き・貼りなど各工程に技術者がいるし、工程管理の難易度も高い。在庫を持つ商習慣を加えると、ある程度経営規模の大きい会社でしか利益率を出せない可能性がある。いずれにせよ商業印刷会社が安易にパッケージになだれ込んでしまうと、再び過当競争を引き起こすという危惧がある。















