共同印刷は大学入試など試験の願書受付から試験会場の運営、採点・合否判定、入学手続きの事務までワンストップで行う試験運営サポートサービスを提供し、官公庁から大学・予備校まで多くの試験で導入されている。2024年2月27日には、記述式解答用紙をスキャンし、ブラウザ上で採点することで、採点業務を大幅に効率化する「採点ラクダ」のサービスを開始した。スピードと正確性、機密性が問われる同サービスは、セキュリティ環境の高いデータセンターを持つ共同印刷ならではのサービスである。
共同印刷は願書・試験用紙・合格証の印刷物製造からはじまり、願書受付・採点事務・入学手続きの事務局運営までを行うBPO事業を成長させてきた。マークシートの製造・読み取り・採点などのシステムも提供してきたが、記述式解答を短期間で採点することが大きな課題となっていた。
「採点ラクダ」は記述式解答用紙を一般の事務機でスキャンし、ブラウザ上で採点することで業務効率を改善するシステム。同じ設問の解答を一括で採点したり、ペンツールによる従来のマニュアル感覚で採点できる点が大きな特徴だ。ライト版は現状の答案用紙を変えずに一人の採点者でも導入できる。
地元の学習塾を顧客に持つ印刷会社も多い。印刷物だけでなく、採点システムまでを提供する同社のソリューションは中小印刷会社にとっても大きなヒントになる。