【2026年3月期決算】大日本印刷、売上高は前期比3.8%増の1兆5125億円、経常利益は同2.9%増の1192億円 BPO大型案件受注、出版関連の構造改革、PETボトル用無菌充填システムの販売増加などが寄与。マーケティング関連は前年を下回る

大日本印刷株式会社の2026年度3月期決算(連結)は売上高は15125億円(前期比3.8%増)、営業利益は1010億円(前期比7.9%増)、経常利益は1,192億円(前期比2.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,039億円(前期比6.1%減)となった。

スマートコミュニケーション部門=売上高7503億円(前期比4.9%増)、営業利益400億円(前期比15.4%増)

 イメージングコミュニケーション関連は、新型プリンター関連の需要増加等が寄与して写真プリント用部材が欧米・アジア市場で好調に推移したほか、IDカード用インクリボンが市場回復などを背景に堅調に推移し、前年を上回った。

情報セキュア関連は、デュアルインターフェイスのICカード(ICチップ1つで接触型と非接触型の規格に対応)が前年から減少したものの、BPOの大型案件などがあり、当事業全体で前年を上回った。

マーケティング関連は紙媒体の市場縮小の影響もあり、前年を下回った。

出版関連は、雑誌等の市場縮小の影響を受けたものの、教育・研究施設、図書館等の設計・内装施工に関する大型案件の完工が増加したことや、図書館運営業務が好調に推移したことによって、前年を上回った。

コンテンツ・XRコミュニケーション関連のうち、コンテンツ関連は、国内外で人気の知的財産を活用した巡回型イベントや物販、日本発IPの海外展開など、新たな価値の創出に努めた。XRコミュニケーション関連では、教育分野や行政サービスを中心に地域連動XRサービスを充実させ、各自治体等への提供を進めている。

 

ライフ&ヘルスケア部門=売上高5123億円(前期比3.3%増)営業利益372億円(前期比56.6%増)

 モビリティ・産業用高機能材関連のうち、産業用高機能材関連は、リチウムイオン電池用バッテリーパウチが、スマートフォンやタブレット端末等のIT向けで新製品を中心に販売が伸長し、前年を上回った。一方で車載向けは、米国の政策変更によってEVの販売が落ち込むなど電池需要が低迷し、前年を下回りました。太陽電池関連は、引き続き各国・地域で太陽電池等の再生可能エネルギー導入の拡大が見込まれるなか、太陽電池の電極やセル等を保護する封止材の生産能力を従来の約2倍に増強する生産ラインを202510月に泉崎工場(福島県)に導入し、これによる増産効果も寄与して、前年を上回った。

モビリティ関連は、自動車向け加飾フィルムが内装用を中心に堅調に推移し、前年を上回った。塗装工程の短縮に寄与する、環境に優しい高意匠外装用製品の販売にも注力した。

生活空間関連は、高い耐久性とデザイン性を両立させた内・外装材「アートテック」及び国内向け内装材は前年並みで推移したが、海外向け内装材は市況悪化の影響等により、全体で前年を下回った。

包装関連は、2026年1月以降、物価高騰を背景とした買い控えの影響を受けたものの、紙カップやチューブ容器などが好調に推移したほか、PETボトル用無菌充填システムの販売も増加した。また機能性包材の開発・販売にも注力し、当事業全体で前年を上回った。

メディカル・ヘルスケア関連は、医療用パッケージが好調に推移したことに加え、医薬品の原薬事業・製剤事業も堅調に推移し、前年を上回った。

飲料事業は、自動販売機の業界がダウントレンドにあるなか、夏場の好天の恩恵に加え、価格改定が寄与し、量販店・飲食店・Webサイトでの販売が伸長したことで、前年を上回った。

エレクトロニクス部門=売上高2518億円(前期比1.6%増)営業利益は507億円(前期比11.6%減)

 デジタルインターフェース関連は、有機ELディスプレイ製造用メタルマスクが、2024年5月に黒崎工場(福岡県)で生産開始した第8世代サイズのガラス基板向け大型メタルマスクの寄与があったものの、半導体メモリ不足に起因するミドルローエンドのスマートフォン減産の影響を受けて、第4四半期に需要が減少した。ディスプレイ用光学フィルムは、液晶テレビ用パネルの大型化にともなう出荷面積の拡大や、2025年9月に三原工場(広島県)で生産を開始した2,500㎜の広幅対応のコーティング装置が寄与したことで、堅調に推移し、当事業全体で前年を上回った。

半導体関連は、市況が堅調に推移し、積極的な投資により事業を拡大したことで、前年を上回った。

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