【コラム清風020】男子より女子に有害なSNS

ジョナサン・ハイト著『不安の世代 スマホ・SNSが子どもと若者の心を蝕む理由』によると、SNSは男子より女子に有害らしい。理由の一つは、彼女たちが容姿に敏感なことである▼1980年代の女子は遠い存在のアイドルに憧れても、できることは髪形を同じようにしてもらうよう美容師に頼むことくらいだった。しかしインスタグラムやティックトックの時代、憧れは身近にいる。インフルエンサーは絶え間なく美容にお金をかけ、画像加工に時間を労す。週に何十時間SNSを見ている女子たちは競って真似をする。身近な同級生さえキラキラと輝いて見え、自分の容姿に不満を抱くようになる▼こうして不安やうつに陥ったり、瘦せようとして摂食障害を起こしたりする。SNSは彼女らの不安を増長する動画をアルゴリズムで流したり、不安を伝染させたりしてとどめをさす。アメリカではコロナ禍以前の段階で10代女子の4人に1人が大うつを経験している▼スマートフォンの代わりに紙の本を、と言いたいところだが、著者の主張は、適度に子どもたちで遊び、適度に冒険をさせ、社会性とストレス耐性を持たせることだという。かわいい子には旅をさせろということか▼いずれにせよ子どもの健全な発育を阻むSNSは怖い。子どもたちの遊びや交流の風景の中に、本や雑誌があればうれしい。(光山)

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